パチスロでよく聞く4号機って?
パチスロ4号機はなぜ伝説の時代、黄金期などと語り継がれているのでしょうか。
4号機はどんな機種だったのか、その特徴を見てみることで社会問題化していった背景も見えてきます。
4号機から5号機へ、そして現在プレイできる6号機へと変わっていった時代背景とともに、それぞれの特徴について解説します。
パチスロ4号機とは
パチスロ4号機は、3号機に変わって1992年に登場しました。
3号機時代は、基盤を不正改造した裏モノを排除したことで出玉が大幅に減少していたため、パチスロ人気が急落していた時期でした。
この時代を経て登場した4号機は
- コイン持ちが改善された(コイン50枚あたりに回せるゲーム数の回転率がよくなった)
- リプレイの搭載(途中からリプレイはずしによる攻略法が登場)
- Bタイプの新設(一般的なAタイプからBIG確率が高いBタイプが新設)
- 機械割(出玉率)が高い機種が存在
- 高設定のイベントが開催された
など、ギャンブル全盛期へと向かっていく内容変更をした機種でした。
「全台6確定デー」など今では考えられない熱気あるイベントの開催、何十万という単位であっという間に負けてしまう反面、すぐに何十万も勝つといったスリリングなプレイができるなど、2000年頃に全盛期をむかえました。その後規制変更が行われ2007年に終了しました。
この4号機時代はのちにパチスロ黄金期と呼ばれています。
歴史に残るパチスロ4号機時代とは
3号機から4号機へ
パチスロ低迷期の3号機から、当たると爆発的に勝てる台も存在する4号機に変わり、後にパチスロ黄金期とも呼ばれる時代に突入します。
初期の4号機はまだ設定に忠実で低設定では勝ちにくかったのですが、そこに攻略要素が存在することで、パチンコやパチスロから得る収入源で生計を立てるパチプロが激増します。
そして規制と緩和を繰り返しながら、2000年代初頭にパチスロの大きな規制緩和が決定します。
この時期、Aタイプのパチスロとは一線を画す「AT機」と呼ばれる出玉を増やすゲーム性の合法機が登場していました。この初期のAT機でさえも、ギャンブル依存者を生み出していたのですが、その後4.1号機となる、超ハイリスク・超ハイリターンの機種が登場すると、世にいう4号機熱狂時代に突入します。
パチスロ史上最もギャンブル性の高い伝説的マシンといわれるミリオンゴッドは、一部無抽選の地獄モードに滞在してしまうとコイン持ちが非常に悪く、10万円くらいならすぐに飲み込まれてしまい、ほぼ抜け出すことができない名前通りの地獄状態に。しかし、玉が出た時の爆発力は凄まじく、1日の勝ち負けが数十万は当たり前で、100万円単位になることもありました。
ギャンブル性の高い機種がなぜ存在できたのか
ギャンブル性があまりにも高い機種となるともちろん規制の対象になります。しかし世に出ていたということは検定に通過したからです。
当時は規制が甘く、検定の試験方法も非常に緩かったため、法の網を掻い潜り、違法ギリギリのグレーゾーンを狙って検定に通過させるのはどこのメーカーでもやっていたことでした。開発側はさまざまな方法を駆使し、規制の裏を突いて検定を突破して世に出していました。
ギャンブル依存者が多く生み出される世の中に
こうした背景からギャンブル性の高い機種が次々と世に送り出され、パチスロに熱狂するものが増えると同時にギャンブル依存者も多く生み出されることとなったのです。
今ではNGとなっているイベント開催があり、抽選のために朝からたくさんの人が並んでいました。数千人単位で並ぶこともあり、抽選くじがなくなると罵声が飛び、喧嘩勃発も。朝一の台を取るために開店と同時に店内に人が押し寄せるなど今では考えられない光景が見られたのです。
そしてトータルで100万負けても、一気に100万取り返せると思わせるギャンブル性の高さから、借金苦による自殺者が多数出ることになり社会問題化します。
マシンの検定取消し措置へ
自殺者が出るほどの依存性が社会問題にまで発展し、多くの4.1号機が検定取消しという措置が取られることとなりました。
そして強制撤去となり、ホールからも消えました。
4号機のその後
4.1号機の検定取消し後は、出玉率自体を抑えるよう自主規制された4.5号機が登場。しかし4.1号機でプレイしていた人たちにとっては出玉性能が落ちるとどうしても物足りなくなります。メーカーも試行錯誤し、4.7号機を登場させましたが、ついにお上からの規制が入ります。
規制の穴を抜け、開発を続けたメーカーでしたが、大型規制の実施により、2004年の検定で4号機は姿を消すこととなりました。
4号機と5号機、6号機との違いとは
4号機の後に出た5号機とは?
5号機の登場は2005年
完全撤去の2022年まで、実に18年となる最長の歴史があります。ちなみに次に長いのが4号機の16年です。
ギャンブル性が高く社会問題にもなった4号機に変わって検定に通った機種であるため、短期間の出玉性能に規制が入り爆裂しないようになりました。またイベントも禁止になりました。
5号機から取り入れられた規制内容
- ビッグボーナスが期待値方式から払出し枚数固定へ
- ボーナスストック機能の禁止
- ゲーム数による天井機能の撤廃
- 出玉率の規制
出玉率に関しては、短期、中期での出玉率も検定基準となり、短時間での大量メダル獲得は難しくなったため時間をかけてメダルを増やす方法が主流になりました。
このように、4号機の行き過ぎを規制するために多くのテコ入れが行われ、
これまで4号機で植え付けられた
パチスロ=爆裂機
設定6=大勝ち濃厚
のイメージは完全に崩れてしまいました。
それでもまだ射幸性の高い機種がリリースされ続けたことから、新たな自主規制を設け、5.5号機、5.9号機が登場します。
○号機と○.○号機って何が違うの?
パチスロ機種には4号機や5号機のほかに、5.5号機といった小数点が付く機種もあります。
小数点が付くのと付かないのとでは何が違うのでしょうか。
4や5などの整数は、遊技機規則(法律)に改正や追加があった場合に増えます。
例えば、4号機時代に行われた規則改正で検査に通過した機種が5号機です。4号機は改正前に作られた機種であるため、現行法に沿った機種である5号機へと移行していきます。
小数点以下の数字は、遊技機規則と関係はありません。
主にパチスロ製造メーカーの組合が定めた内規(自主規制)で改正や追加があった場合に増えます。
遊技機規則では縛られないが、行き過ぎた性能などがある場合に内規によって抑えた内容に改正・追加を行います。
この変更が行われるごとに、小数点以下の数字が増えます。
現在プレイできる6号機とは
6号機は、それまで主流だった5号機に変わる形で2018年に登場しました。
ギャンブル性が高すぎる4号機の性能を低くした5号機でしたが、それでも射幸性が高いということで、新たな規制をもとに作られたのが6号機です。
6号機が生まれる時代背景には、2016年に制定された「IR推進法」の存在があります。いわゆるカジノ法案と呼ばれるカジノの部分についてギャンブル依存の問題が注目されます。
そこで依存問題対策として、出玉を2/3程度にしたり、ボーナス払出し枚数の制限をしたりするなど射幸性の制限が行われました。
こうした背景もあり、6号機は4号機時代でプレイしていた人からみると、社会人レベルから幼稚園レベルまで下がった感覚だという人も。しかし5号機と比べて出玉率は低くなったものの、コイン持ちはよくなったため、長く遊べるようになりました。
そして2022年に5号機が完全撤去となり、現在プレイできるの機種は6号機のみとなりました。
4号機、5号機、6号機の比較
4号機 | 5号機 | 6号機 | ||
---|---|---|---|---|
出玉率 | 400G | 無制限 | 0〜300% | 33〜220% |
1600G | なし | なし | 40〜150% | |
6000G | 無制限 | 0〜150% | 50〜126% | |
17500G | 55〜120% | 55〜120% | 60〜115% | |
最大払出し枚数 | 771枚 | 480枚 | 300枚 |
オンラインパチスロで4号機が打てる!?
規則の改定によりホールでは姿を消した4号機ですが、オンラインでプレイができるのをご存知でしょうか。
オンラインパチンコ・スロットのエルドラードではあの懐かしの4号機相当の機種で遊ぶことができます。
実際に4号機で遊んだ世代の方、伝説の4号機の話を聞いたことがあるだけの方など、ぜひ懐かしの4号機でプレイしてみてはいかがでしょうか。